【休職】傷病手当金の申請方法を解説!仕事を休むときに必要な手続きとは?

体調不良やケガで仕事を休職することになった時、収入が途絶えてしまうことで経済的な不安を感じたことはありませんか?

そんな時に申請したいのが『傷病手当金』です。申請が通れば、休職中に標準報酬月額(月収)の3分の2にあたる金額が受け取れる制度です。

傷病手当金は、病気休業中に被保険者とその家族の生活を保障するために設けられた制度で、病気やけがのために会社を休み、事業主から十分な報酬が受けられない場合に支給されます。 なお、任意継続被保険者の方は、傷病手当金は支給されません。(健康保険法第104条による継続給付の要件を満たしている者は除く。)

引用:全国健康保険協会(https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g7/cat710/sb3160/sb3170/sbb31710/1950-271/

保険証の「保険者名称」を確認すれば、自分がどこの健康保険組合(もしくは全国健康保険協会)なのか判断できます。

休職中にお金を受け取れることで経済的な不安も減りますし、治療に専念することができるので休職する場合は必ず申請した方が良いです。

休んでいるのにお金をもらうのは気が引けるな・・と感じる方もいるかもしれませんが、毎月高い社会保険料支払っていますよね。病気やケガで休職することになった時のための保険なので、制度を利用してしっかり療養に専念しましょう!

会社に申請方法や手続きについて確認する

傷病手当金を申請するためには、まず会社の労務担当に連絡して申請書類や手続き方法について確認します。会社から連絡がある場合もあると思いますが、私の場合は自分からメールで確認しました。

会社から何も言われない場合は、なるべく早めに会社の労務担当や上司に確認して手続きを進めたほうが良いと思います。体調が悪くて休んでいるのに会社とやり取りすること自体辛いかもしれませんが、傷病手当金が支給されるまでに時間がかかるため、十分な貯蓄がない場合や経済的に不安がある場合は早めに手続きした方が安心して治療できます。

また、傷病手当金の申請書類をもらう手続きなどは会社に確認した方が良いですが、自分が受け取れる金額や書類の詳しい記載方法などは直接健康保険組合に確認したほうが早いと思います。

私の場合は2回休職しているのですが、「2回目の休職時も待機期間は必要なのか?」というのが知りたかったため、会社の労務担当に確認したところ、健康保険組合のHPに記載されている内容をメールで引用されて「待機期間が必要」と言われましたが、健康保険組合に電話で確認したところ、2回目の休職時は待機期間必要ないと言われました。

会社の労務担当の方で保険組合に確認して回答してもらえる場合は良いですが、詳しい内容については健康保険組合に確認したほうが早いと思います。

傷病手当金の申請方法や手続き → 会社の労務担当に確認
受け取れる金額や書類の記載方法などの詳細 → 健康保険組合(もしくは全国健康保険協会)に確認

会社から書類が届いた!傷病手当金申請書の記載方法は?

会社の労務担当とメールでやり取りをして、必要書類が送られてきました。私の場合は「休業取得申請書」「傷病手当金支給申請書」「取得接近調査書」「同意書」の4枚です。

休業取得申請書 ・・・ 会社に休職申請する用紙
取得接近調査書と同意書(※) ・・・ 組合加入後、1年未満で傷病手当金を申請するときに必要な書類
傷病手当金支給申請書 ・・・ 傷病手当金を申請するための用紙。自分、会社、医師の記入が必要

(※) 基本的に健康保険組合が変わるときって転職したタイミングが多いと思うのですが、私の場合は在職中に「全国健康保険協会→健康保険組合」に変更となりました(特殊パターンだと思われる)

傷病手当金の申請書が届いたら、まず自分が記入する欄を書きます。健康保険組合によって書式が若干違うため、分からない場合は電話して確認すると教えてもらえます。

私も記載が分からない部分について健康保険組合に確認して教えてもらいましたが、「多少間違っていても電話で確認するので、書類が戻ることはほとんどないです」と言われました。

大体は以下の部分を記入する形になるかなと思います。

  1. 被保険者証の記号と番号 ・・・ 保険証を確認すればOK
  2. 被保険者(申請者)の氏名、生年月日 ・・・ 自分の名前と生年月日を記入
  3. 被保険者(申請者)の住所、日中連絡が取れるTEL ・・・ 住所と電話番号を記入
  4. 事業所の名称 ・・・ 会社名を記入。株式会社〇〇など。
  5. あなたの仕事内容(具体的に) ・・・ 職種を記入。私は「エンジニア」と大まかに記載
  6. 傷病名 ・・・ 医師からの診断書に記載されている内容を書く。私の場合は「適応障害」と記載
  7. 発病または負傷年月日 ・・・ 診断書を発行してもらった日付を記載
  8. 療養のため休んだ期間の傷病の状態を詳しく ・・・ 症状や医師からの指示を記入(※1)
  9. 疾病または負傷の療養をするため休んだ期間(申請期間) ・・・ 1ヶ月単位で記入(※2)
  10. 傷病の原因について ・・・ 私傷病や交通事故などから選択してチェックつける
  11. 「障害厚生年金」または「障害手当金」について ・・・ 受給する人のみ記入する
  12. 申請期間に報酬を受けましたか。または今後受けられますか(資格喪失者のみ) ・・・ 在職中は特に記載しなくて良し。
  13. 「老齢年金」について(資格喪失者のみ) ・・・ こちらも資格喪失者なので記載不要
  14. 振込希望口座 ・・・ 傷病手当金を振込して欲しい口座を記入。

(※1)症状は「不眠や倦怠感、抑うつ症状」など自分の症状について記載、
   医師からの指示等は「休職して療養するよう指示があった」などを記載してました。

(※2)月の途中(1月20日)から欠勤した場合、欠勤となった日から月末までを記載する。
   例:1月20日〜1月31日
   有給の場合は給与が発生しているため、傷病手当金は出ません。
   基本的には1月1日〜1月31日のように1ヶ月単位で記載します。
   ちなみに1月分の傷病手当金の申請は、2月以降の申請期間が過ぎないと申請が出来ないし、
   病院でも医師に記入してもらえなかったです。

「申請期間」経過後に医師記入欄を書いてもらう

休職して月を跨いだら、通院したときに「傷病手当金支給申請書」を持っていって医師記入欄を埋めてもらう必要があります。例えば1月1日から1月31日まで休職した場合、2月になった時点で申請することが可能です。

月を跨いだ翌月の最初の週などに通院の予約を入れて、早めに病院へ提出することをおすすめします。医師によっては傷病手当金申請書の記入に時間が必要なようで「他に待っている人もいるため、1ヶ月ほどお時間いただきます」と言われたこともあり、本当に焦りました。

私は別の医師が主治医だったため、比較的早く傷病手当金申請書が返ってきていますが、医師の記入に時間がかかる場合はさらに支給が遅くなる可能性がありますので、早めに提出するに越したことはありません。

自分の記入欄は先に書いておくと医師の記入欄を書いてもらったあとに直ぐ郵送することができます。私も傷病手当金支給申請書が届いたら直ぐに自分の欄は記入し、病院から受け取った帰りには郵便局に行って郵送するようにしています。

郵送方法は会社から送られてくる封筒に入れて速達で送ることもあれば、そのままポスト投函することもありますが、心配な方は簡易書留など使うと良いのかなと思います。

傷病手当金の申請後、何日くらいで入金される?

傷病手当金を初めて申請する場合は、審査に時間がかかります。大体1〜3ヶ月は見ておいたほうが良いかもしれません。2回目以降、最短だと2周間で入金される場合もあるようですが、自分で直接健康保険組合とやり取りする場合の話かなと思います。基本的には会社とやり取りして会社から健康保険組合に申請する形になると思うので、早くても1ヶ月以上はかかります。

私の場合は申請してから入金されるまで、2ヶ月程かかりました。
そのため、2ヶ月遅れで入金されています。(2月申請分→4月に入金、3月申請分→5月に入金)
傷病手当金の申請が通って口座に入金されるまでは、貯金を切り崩して生活するしかないので、念のため3ヶ月分だけでも生活防衛資金は用意しておいた方が安心です。

本当に急遽休むことになって貯金もゼロとなった場合は、

  1. 実家に帰って生活費を下げる
  2. 友人などに頼れる場合は少しの間でも助けてもらう
  3. どうしても頼れる人がいなければ、市役所や区役所に相談する

などを検討して、傷病手当金が支給されるまで何とか食いつなげるように工夫しないといけないですね。

復職支援サービスに少し話を聞く機会が会ったのですが、経済的に厳しいことを市役所や区役所に相談する窓口があるそうです。私は利用しなかったですが、無利息もしくは低金利で貸してくれたり、家賃補助が出たりするようなので、最終手段としてお住いの市役所や区役所に確認すると良いと思います。

消費者金融やキャッシングなどの借金はやめた方が良いです!!金利が高すぎて余計に生活が苦しくなってしまいます(もう返済しましたが、マネーリテラシー低すぎて借金に苦しんだので。泣)

傷病手当金が入金されたら生活スタイルを見直す

傷病手当金が支給されるといっても標準報酬月額の3分の2なので、生活の見直しは必要だと思います。休職中でも「住民税」「社会保険」「厚生年金」は毎月会社に振込しなければならないため、支給された金額からさらに住民税や社会保険料などを支払うことになります。

療養が目的なので遊びまくる人はいないと思いますが、貯蓄が十分にあっても傷病手当金の金額以上の生活をしていたらどんどん減ってしまいますし、意外と通院代もかかったりします。私も休職に入ってから生活を見直して家計管理を進めました。

ざっくりですが、私の場合はこんなイメージです。年収によって支給される額は人それぞれ違いますし、生活スタイルも違うと思うのでご参考までに!

傷病手当金の支給額:16万円(1〜2ヶ月程で入金)
  ↓
「住民税」「社会保険料」「厚生年金」を会社に振込(大体4万程)
  ↓
手元に残るお金:12万円(生活費としてやりくり)

普通に働いていた時は手取り19万円だったため、これまでと同じ生活水準ではキツくなっていましたが、なるべく出費を抑えられるように家計管理しました。

生活スタイルは見直しましたが、体調を崩している状態では何も出来ないですし、最初の頃は私もほとんど動けず布団の上にいることが多かったです。まずは療養に専念し、落ち着いてきたら今後について考えていけば良いのかなと思います。

まとめ

傷病手当金の申請から入金されるまでの流れを記事にしてみましたが、私自身初めて申請する時は細かい部分がよく分かっていなかったですし、入金がいつになるのか不安を感じながら過ごしていました。

最初の1〜2ヶ月の支払い(家賃や光熱費、食費など)は貯蓄を切り崩していましたが、傷病手当金の支給後は支給された範囲内の金額で生活するようにしています。

休職をしたことによって収入や経済面での不安はありましたが、家計管理を見直して傷病手当金の支給範囲内で生活することができれば、貯蓄が極端に減っていくこともなくなりました。

休職中は時間もたくさんありますので、しっかり療養して体調を戻しつつ、自分の人生観や仕事に対する価値観、休職に至ってしまった経緯などを考えて、今後の方向性を決めて前向きに行動していけたら良いなと思います。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました!

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